Story 22

 

キャンサー「…もう、ルーパスくんったら、こんなきんきゅうじたいに、どこ行っちゃったの?」

めちゃめちゃになった星宮選抜大会。

誘拐された3人の星宮。

まぎれもなく異常事態だ。

フェニックス「…アイツ、王宮、と聞いたら血相変えてたな。」

キャンサー「王宮…? 王様や、お姫様が住んでいるところ?」

フェニックス「ああ、『ヤツら』がそこを狙ってるのは間違いない。そしてルーパスは」

キャンサー「その王宮に向かったんだ…! 王様や、お姫様を助けに。」

キャンサー「……私たちに、何も言わずに?」

 

一心不乱に会場を飛び出したルーパスは、

野を走る。丘を駆ける。

遠く見える王宮を目指して。

 

兎にも角にも、大会会場から脱出するのが先決。

キャンサーとフェニックスは未だはびこるマントムをかいくぐり、

まだ動ける参加者たちと合流しつつ、

地上にたどり着いた。

ルーパスの目撃情報も聞いて回ったところ、

やはり一足先に会場を後にした可能性が高い。

キャンサー「ルーパスくんを…追いかけよう。…何かあるんだよ、きっと…。」

フェニックス「王宮だな。相変わらず、世話の焼ける…。」

 

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