白い雪の積もった森。 冷たく湿った空気があたりを包んでいる。 キャンサー「…足が、冷たい……。」 裸足で来てしまったことを激しく後悔するキャンサー。 それでもめげずに森を進む。
キャンサー「うわああ!」 謎の雪玉モンスターに遭遇したり、 キャンサー「…ひゃあっ!?」 岩場から突然落ちてきた怪物に驚かされたりしつつ、 キャンサー「ふぅーっ、やっとここまでこれたぁ…。」 ツリーハウスの根元に到着した。
森の木々の間、四方八方に橋を伸ばしているこのツリーハウスは、とある少年がつくったもの、らしい。 真偽は不明だが、その少年はことあるごとに我を忘れて突っ走ってしまうことの多い性格なので、 本当に勢いで組み上げてしまったのかも、しれない。 そしてその少年こそ、今日訪ねてきた目的、キャンサーが会いに来た友達なのだ。 キャンサー「……元気にしてるかな?」 おそらく元気にしているだろう。 ほったらかしておけばツリーハウスは雪の重みで崩れてしまう。 誰かがきちんと雪かきをしているのだ。 …そもそもこんな所にツリーハウスなんて建てなければいいのでは、とか言ってはいけない。
キャンサー「のぼる!」 キャンサーは上から垂れている鎖をハサミで伝って登っていった。 |