Story 6

 

森の奥のツリーハウス。

無数の足場が橋と鎖でつながって

巨大な空中迷路を築いている。

 

キャンサー「あれ…、前に来たときこんなに広かったっけ…?」

樹上の足場を進むキャンサーはあたりを見回して思う。

キャンサー「…また大きくしたのかな…。」

どうやらこのツリーハウスの主、

継続的にツリーハウスを拡大、増築しているらしい。

キャンサー「…はまっちゃったのかな、ツリーハウス作り。」

 

???「やっほー!待ってたよ!」

声のする方を見上げると、

上の足場に「彼」の姿が。

キャンサー「こんにちは…ルーパスくん。」

ルーパス「いやあ、わざわざ山の向こうから、お疲れー!」

銀色の髪に青いマフラー、

獣のような耳の生えた少年。

彼こそが散々もったいぶってたキャンサーの友人の一人。

「狼座のルーパス」である。

 

彼は修行と称してこの森に住みこみ

日々己を鍛えているとかなんとか。

たまに山を越える修行もするようで、

キャンサーと出会ったのもそんな山越え修行の真っ最中であった。

 

ルーパス「キャンサーちゃんの方から来てくれるなんて。雪も積もって、大変だったでしょ?」

キャンサー「いいや、全然。…むしろいつもそっちの方から来てくれて、申し訳ないというか…」

ルーパス「気にしなくていいのにー。修行だよ、修行。」

キャンサー「…ホントに熱心だね。」

ルーパス「うん。…もっともっと強くならなくちゃ、だからね。」

 

ルーパス「ところで、今日ここに来た理由ってもしかして…?」

キャンサー「…うん。星宮選抜大会に一緒に出てくれないかなー、っと思って。」

ルーパス「やっぱりー!もちろん出るよ!一緒に!」

ルーパスの出場宣言にキャンサーも思わず笑顔に。

ルーパス「じゃあまずは、お互い自分の今の実力をはかることにしよう!」

キャンサー「…、……え?」

ルーパス「そういう、どっちが強いかー、みたいな種目もあるんでしょ?」

キャンサー「そ、そうだけど…。」

ルーパス「よおし!そうと決まれば、さっそく勝負だ!」

キャンサー「え」

ルーパス「修行の成果を見るがいいー!!」

キャンサー「えええ」

 

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