Story 35

 

キャンサー「ちょっと、初対面でそこまで言う…!?」

突然の罵倒に困惑するキャンサー。

謎のマント男をきっ、とにらむ。

ルーパス「…どうしたの、キャンサーちゃん?」

なにやらキャンサーの様子がおかしい。

虚ろな目でマント男を一点に見つめ、動かない。

キャンサー「…う、うう…。」

キャンサーが呻きだした。

アラ「こりゃまずいね、みんないったん逃げるよ。」

ルーパス「逃げるったってキャンサーちゃんが…、うぎゃっ!」

ルーパスが目にしたのは、壁から突如生えた謎の赤く太い巨大な柱。

壁や天井、床を突き破って何本も生えてきた。

アラ「うかうかしてると宮殿が崩れる。急いでここから離れるんだ。」

アラはスコーピオを抱えて来た道を引き返す。

ルーパスも走って逃げようとするが、激しい揺れで転んでしまった。

ルーパス「これはまずいのでは。」

床が抜けた。

ルーパス「一体全体どうゆうことなの~!?」

 

瓦礫とともに下の階へと落ちてしまったルーパス。

吹き抜けの廊下から町を見ると、驚きの光景が。

ルーパス「だ、大怪獣バトル…!?」

なんと二体の巨大な怪物が取っ組み合いをしている。

足元の町は大惨事。

そんな光景を見たルーパスは嫌な予感を覚える。

あの怪物のうち、赤くて足のたくさんはえている方は、まさか…。

アラ「あれは…、カニちゃんか? こりゃまずいことになったね…。」

どこからともなくキメポーズのアラ。

ルーパス「…やっぱり、あれはキャンサーちゃんなの?」

アラ「たぶんそうだね。同じ魂だし、カニだし。」

立ち尽くすルーパス。

ルーパス「そんな…ー体何がどうなって…。」

そんな彼のもとに新たな危機が訪れる。

 

???「…target encount.」

無機質な機械音声を発する声の主は宙に浮く漆黒のロボット。

アラ「おやペガススくん。どうしたんだい、その姿は。」

どうやら意思を消去されて操り人形と化したペガススのようだ。

その上、明らかにヤバいオーラを放っている。

これほどのエネルギーを持ちながらもその存在に二人が気付けなかったのは、

やはりあの転移能力によるものだろう。

ペガスス「…wait for instructions.」

ペガススは宙に浮いたまま不気味なほど微動だにしない。

ルーパス「ええい、もうよくわからん!! 僕はキャンサーちゃんの元へ行く!」

ペガスス「…Requested ''DESTROY''.」

刹那、緑色の閃光を纏いルーパスへと高速接近する漆黒の天馬!

ルーパス「邪魔をするなーー!!」

 

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